- お布施は値切るものではない
- お布施に納得できないなら離断を考える
- 周りの圧力で読経サービスを選ぶ
こんにちは、葬儀屋七年目の葬太郎です。今日もよろしくお願いします。
まず初めに通常のお布施のお話を知っていただくために、まだ読んでいない方はコチラの一般的なお布施のお話からご覧ください。
今回は、お葬式屋さんとしてお客様を前にしたら絶対言えないお葬式屋さんとしての裏話に切り込みます。
お寺さんにも檀家さんにもいざ対峙したら言えないことですし、会社的にもバッチリ怒られてしまいます。
その上で、インターネット上にも書くことは葬儀社や葬儀社社員としては絶対に書けないのですが私は匿名で活動しているのでこっそり本音を書いちゃいます。
だってせっかくこのブログを読んでくれているのですから、あなたの益にならないといけないと思います。
それでは早速「裏お布施話し」についてお話していきますね。
お布施は値切るものではない
表のお布施の話では、檀家制度の昔と現在について触れながらこのぐらいが相場ですよ。という趣旨のもと書かせてもらいました。
今回は裏話ですので、檀家さんとお寺さんがうまくかみ合わない時にお葬式屋さんはどう思っているかもお話していきますね。
お寺と常にお付き合いのある檀家さんの場合はそもそもこういった事は起こりにくいですので、普段のお付き合いのない場合がメインになります。
お布施の話に葬儀屋さんは口出し出来ない
ここからが本題ですが、お葬式が発生した場合、ご遺族は普段つながりのない宗教者とお話しすることになります。
その時に、表のお布施の話でも書いたように安くても20万、高いと100万円を超えるお布施のお話になります。
そんな時に、ご遺族から葬儀屋の私たちに
「葬儀屋さん。これって普通なんですか?なんとか安くなりませんかね?」
と言った相談をいただくことがあります。
そんな時、私たちとしては実際にアドバイスできることはほとんどありません。
あくまでもお寺とお客様の関係であって葬儀屋は蚊帳の外だからです。アドバイスできたとしてもお寺の人数くらいです。
ドライに言えば依頼主と請負人の関係
私もそうで、同僚も同じことを言うのですが、もうお葬式を頼む段階においてお布施を値切るほうがおかしいのです。
そもそも、お寺さんに葬儀を頼む場合、檀家さんやこれからお寺に頼む人が「依頼」するのであってお寺の側からやらしてくれと言っているわけではありません。
依頼するのであれば、向こうの言い値に文句をつける方がおかしいと思いませんか?
例えば、あなたがコンサルを頼んだとしましょう。そのコンサルにお願いをしたのにもかかわらず、その金額が高いから値引きしてほしい!とは言わないのではないでしょうか?
あなたが弁護士や司法書士に何か依頼をしたとして、その金額はおかしいから値引きしてほしい。とは言わないのではないでしょうか?
それなら初めから自分の納得できる値段のところに依頼するべきじゃないかな?と第三者の目線からみても感じるのではないでしょうか?
つまり、価格のことを考えるなら葬儀を依頼をしなくてはならない状況になる前に、依頼をするところを探しておくのが正しいのではないでしょうか?ということを考えてほしいです。
お葬式屋さんとしては、檀家、お寺に墓あり、お葬式を上げなくてはならない。という状況になってしまってからはアドバイスすることは難しくなってしまいます。
お寺と檀家の関係性の変化
ちなみに昔は、毎年何だかんだと寄付(お布施)があるのが一般的でした。
お寺の行事となれば檀家がお金や労力を出すのも一般的でした。境内の掃除や剪定なども檀家さんが行ってきました。
現在、その費用や労力を檀家さんは出したりしないのが一般的です。
それが何十年にもわたれば…昔はそんな金額じゃなかった!というのは毎年に渡って金額や労力を出していただけであって、現在はその分をお葬式の時にドカンと請求されるようになってしまった。ということではないでしょうか?
お布施に納得できないなら離断を考える
ここまで、ややお寺さんの側に立ってのお話になってしましたが、お寺さん側も檀家さんと密にやり取りをしてきたか?と思うとそうではないのかな?とも感じます。
お寺の側も檀家を維持するような施策をとってこないのにふんぞり返ってしまっている面もあるのかもしれません。
私たちは信教の自由があります。
これは法律でも認められている権利です。
なので、もしあなたがお寺(など)を信じていないのなら別に辞めてしまえばいいのです。
正直信じていないのなら功徳はないと思います。信じているから通うしお布施も払うのではないでしょうか?
お互いに嫌な思いをするくらいなら、初めから
「先祖は信じていたかもしれませんが、私は違います。」
と言って、離檀、墓じまいをすればお布施を払う必要はありません。
私たちお葬式屋さんもそう言って無宗教式でお葬式を挙げる人は対して珍しくありません。
「それでもご先祖様が…」とか思うのであればお布施は払うのが良いと思うし、どこのお寺でもよければ格式高くお布施が高いところ。から近所のお布施が安いお寺に移るのも一つの案だと思います。(これだけで数十万円変わることも多々あります)
宗教者は強制されているわけではない。というのが私の考えです。
時代は変わっていくので、信じていないのなら離檀やほかの宗教も考えてもよいかもしれませんね。
お経のみの外部サービスについて
いろいろとお話してきましたが、どうしてもお経が必要。になる場合もあるかもしれません。
それが、親族がお経なしのお葬式に納得しない場面です。
「えっ、そんな親戚なんて関係なくない?」と思うかもしれませんが、往々にしてある話です。
なんなら、親戚が勝手に「あなたお寺に入ってないから、私たちのお寺を紹介してあげるから」なんていうyoutubeの動画にありそうなネタもリアルにあったりします。
喪主が若く、親族に年配の人が多いとあるあるになるのですが、そんな時にこそお葬式屋さんのお寺の紹介や、インターネットのお坊さん紹介を利用したらよいと思います。
とにかくお経が読まれてお坊さんがいるお葬式をすれば親族も納得することが多いです。
あなたが、特に宗教は信じていないけど外野が煩い…という場合はぜひ検討してみてください。
…冗談みたいですが、金は出さないけど口は出す。っていう親族。本当にまぁまぁいるんですよね。。
やっぱり早い段階でどうするのか考えておく必要がある
お葬式はそこまで日を伸ばせるものではないことが多いです。
下手したら亡くなって翌日お通夜翌々日告別式。なんてことも普通にある世界です。
だからこそ、お葬式と同等かそれ以上にお金が絡む宗教者については早く考えておいた方が良いです。
勘違いしてほしくないのですが、私としてはお布施が高くても安くても、信じていても信じていなくても個人の考えだと思っています。
ただそこによくない感情が入ってしまうのが問題だと考えています。
たとえお布施が100万円でも1000万円でも納得して支払って満足できるなら特にいうことはないです。
しかし、土壇場でお布施に揉めて、お墓に揉めて…というのは、あまり良いものではないと思います。
だからこそ、そして普段考えないものだからこそ早いうちに考えたらよいなぁ。と思います。
今日はそんなお葬式屋が思うお布施についての裏話でした。
他にも他の人が言えない現役葬儀屋ならではの裏話が聞きたい!と思ってくれたらコメントくれると嬉しいです。
それでは今日も良い一日を。