お葬式を執り行う

もし、葬儀屋を使わずに自分たちだけでお葬式をやるにはどうしたらいいのか?葬儀屋を使うメリットは?

自分達でお葬式をするためのまとめ
  • 葬儀屋を使わなくても最低限使ってもお葬式は可能
  • 死亡届の提出と火葬さえすれば法的にはOK
  • なれない事をやるので時間も体力も必要
  • 知らなかったでは済まされないこともある
  • 周りの理解が得にくい

こんにちは、葬儀屋2年目の葬太郎です。

あなたは、「お葬式をするには必ず葬儀屋を利用しないとだめなのかな?自分達だけでお葬式って出来るのかな?」こんな風に思ったことがありますか?

というか、このページを見ているということは、少しでもこの事について疑問や興味があるということでしょう。

さて、早速答えからですが、別に葬儀屋を使わなくても(大変ですが)お葬式は可能です。

言い換えれば「引越し業者に頼まなくても引っ越しは可能です。」と同じことです。

では、これから詳しくお話していきますね。

葬儀屋に頼まない場合のお葬式

さて、それでは葬儀屋に頼まない場合でもしなくてはいけないことからお話しますね。

法的に必要なこと

現在の日本の法律では、戸籍法第86条,第87条によって、死亡の事実を知った日から7日以内(国外で死亡したときは,その事実を知った日から3か月以内)に、死亡届を死亡診断書又は死体検案書と一緒に(一枚の紙になっています)役所に提出しなければなりません。(詳しくは法務省の死亡届のページを参考にしてください。)

その後、墓地、埋葬等に関する法律に基づき火葬許可証を貰い火葬を行います。そして焼骨を適切に処置します。

ここまでが法的に必要なことです。

えっ、献体もあるだろ?土葬もあるだろ?ですって?お骨も散骨してくれ?…

そうなんです。確かに土葬も水葬もありますし、献体という選択肢もあります。故人様の生前の意向で散骨にしてほしい、はたまたエンバーミングして保存してほしい。いろいろあるとは思います。

この中では法的に見れば

  • 土葬…○
  • 水葬…○
  • 献体…○
  • 散骨…△
  • 保存…▲

ちなみに○は法的にOK、△はグレー、▲は保存先が土葬なら○それ以外なら✕です。

参考 厚生労働省 墓地、埋葬等に関する法律のページ

ただ、土葬にしろ水葬にしろ献体にしろ、条件が噛み合った場合に出来ること。だと思ってください。

ちなみに散骨は法的にはNGです。ただ、葬礼の際の儀式の一環として節度を持って執り行う分には刑法に当たらない。という法務省の非公式見解に基づいて行われています。なので、そこらへんに撒いたら(一応)ダメですし、他人の土地に撒いたら捕まります。

エンバーミングでの保存は、エンバーミング後に土葬が可能な地域に住んでいれば出来ると思います(そのまま土葬するか、エンバーミング後の土葬かの違いになってしまいます)が、現在の日本では土葬が出来る地域というのはものすごく限られています。エンバーミング後に自宅で…とかはダメですよ。

 

別ページでネット上で議論になっているもののまとめを作ったのでそちらも合わせて見てみてください。

時間と体力に気をつける

先程お話したように、死亡届は死亡の事実を知った日より7日以内に提出しなければなりません。

また、御遺体はそのままだと季節にもよりますが、どんどん腐敗が進んでいきます。少なくとも半日以内にはドライアイスなどで冷やすのが望ましいです。また抗菌剤も使うのをオススメします。

病院で最後を看取った後だとすると、体力的にも精神的にも落ちているときですので、自身の健康面にも気を使う必要があります。

遺体は意外と重たいので人数がいればよいですが、2人だと腰を悪くすることも考えられます。布担架を利用することで軽減されますよ。

あとは火葬場の予約も取らなければなりません。

御自分でお葬式を行うためには、故人様が亡くなる前からしっかりと道具、知識の両方を準備をしておく必要があります。

何故、葬儀屋なしでやるのかを考えておく

お金を安く済ませたい

例えばお金をあまり使いたくないから。という理由だったとすれば仮に3日間かけて自分達で手続きから火葬まで終えたとして

  • ドライアイス料金 5000~10000円×3日分
  • 抗菌剤 10000円程度
  • 棺代金 20000円~70000円
  • 骨瓶 5000円程度

安くて50,000円高くて115,000円程度はかかります。(最短で翌日も可能ですが、亡くなる時間や不慣れな手続き、火葬場の休みなどを考慮し3日で試算しました)

ちなみに葬儀屋に頼んだ際の一番安い価格は約150,000円です。これでも上記のものに加え、搬送、手続き代行、お別れの花と飾りも付きます。詳しくは一番安いお葬式の方法って?こちらを参考にしてください。

最大で100,000円程度安くなるかもしれませんが、遺体の搬送含め労力としては結構なものになります。遺体の搬送について詳しくはコチラ

御遺体を誰にも触られたくない

最愛の人をなくしたときなど、自分達以外の誰にも触れてほしくない。だから自分達だけでお葬式をしてあげたい。という場合もあるかもしれません。

その場合は葬儀屋を入れることは考えられないと思いますので、十分に準備して納得できる形で送り出してあげてください。

宗教上の理由

特定の宗教に加入していて、教義などを葬儀屋が理解しているか不安な場合というのもあるかもしれません。

しかしながら、現在はその宗教に特化したお葬式屋さんも出てきているようです。

同じ宗教の方に確認する、インターネットでお住まいの近くに、その宗教に特化したお葬式屋さんがあるか確認する。などをしてからでも良いと思います。

何をしたいか考えておく

あなたが自分達でお葬式をしてあげたい場合、どんなことをしたいのか予め考えておくことは大事です。

御自宅に飾りもして、お寺や神社の方にお願いするのか、近所の人たちへのお知らせはどうするか、火葬のみを行うのか。

どうするかによってだいぶ準備が変わってきます。

意外とその時になると、あっ、あれもこれも…となると思いますのでよく考えておいた方が良いと思います。

実際に自分達で火葬を行うまでの流れ

とりあえずここでは、完全に自分達だけで火葬のみを行う場合を仮定してどうすればよいか流れを書いていきたいと思います。

亡くなる前の準備

  1. 抗菌剤、棺、骨瓶を購入しておく(インターネットでも頼めますがすぐには届かない場合もあるので)
  2. ドライアイスの購入がすぐに出来るように近所の葬儀屋やドライアイスを取り扱っている店に確認しておく
  3. 故人が抱きかかえられる方なら大丈夫ですが、移動するときは布担架などがあったほうが便利です。
  4. 故人の搬送に使える車を用意しておく(レンタカーはNGです。必ず自家用で棺が入るサイズの車を用意しておきましょう。)

亡くなった後にやること

  1. 故人を病院から自宅などへ移動する
  2. 抗菌剤をあて、納棺する
  3. ドライアイスを受け取りに行き、ドライアイスをあてる
  4. 火葬場に予約の連絡をする(死亡した時刻より24時間以上あとの時間で予約する)
  5. 死亡届を記入し、役所に提出する。その後、火葬許可証を受け取る
  6. 予約した時間に火葬場へ移動
  7. 火葬

ざっとですがこのような流れになるかと思います。

部分的に葬儀屋に頼む場合

亡くなった後にやることの① 故人を病院から自宅などへ移動する。

ここだけは、葬儀屋に頼んだほうが楽だと思います。距離計算ですが2万円前後で可能です。

ただ、その際は予め近くの葬儀屋に、搬送のみが可能かどうかを相談しておくほうがよいです。

基本的に葬儀屋も搬送依頼を受けると、そのままお葬式まで担当しようと思うのが普通です。なので予めの意思表示がしっかりしていないと「移動だけ頼んだつもりが葬式までやらされて高額の請求をされた。」となってしまいます。

そうなるとお互い不幸ですので、必ず特殊な依頼をする場合は先に相談してください。(そもそも受けてくれない葬儀屋もあると思いますので余計に先に相談しておくことが大事です)

住んでいる地域のことも考えておく

自分達でお葬式を行う場合、特に持ち家の方にとって避けて通れないのが、ご近所のことです。

自分達でお葬式をするのを理解されない場合や、故人と生前知り合いだったのに通夜などがなくお別れが出来なかった。

ここの地域はそういうのは許さない。などいろいろな問題が出てきます。

(自分達のことなのになんでそんな事言われなきゃいけないんだ…)

と思うかもしれませんが、何故かお葬式に一家言ある方がいるものです。

もし、そこに住み続けるなら、初めに断りをいれるか何らかの根回しをしておいた方がよいですよ。本当に突然いろいろな方がいろいろな意見を言う場合もありますので…

葬儀屋を使わない葬儀

もともと、お葬式は地域の方々で結束して行うものだったので、葬儀屋を使わない葬儀は問題ありません。(昔は村八分にされている家でも葬式だけは手伝うといった習慣があったようです。)

とはいえ、現在の日本で地域で協力してお葬式をする。葬列を組んで火葬場に向かう。というのは、ほとんどの地域で出来ないと思います。

赤ちゃんや小さい子の場合は、周りに伝えたくない、密葬したい。ということが強く考えられますし、もし周りの方がその事を知っても気持ちを汲んでくれることと思います。

とはいえ、多様な状況と考え方がありますので、是非満足できるようなお葬式を出来るように準備は万端にしておいてくださいね。

あなたの参考になれば幸いです。