- 葬儀場を使用することもあるが基本的にはモルモン教の教会を使用する
- お参りの作法は献花
- 服装は一般的な黒の礼服で参列する
- 香典は基本受け取らないが、出しても問題はない
- 火葬は非推奨だが、日本では火葬を選択する
こんにちは、葬儀屋2年目の葬太郎です。
末日聖徒イエス・キリスト教会と言われると、どうもピンとこないですが、モルモン教と言えば、あなたも「あ~、聞いたことある!」「自転車で布教に来る人たちね」など、もしかしたらあなたの生活でも見たり聞いたりすることもあるかもしれません。
著名人で言えば、ケント・デリカットさんは海外からモルモン教の布教目的で日本に来たことで有名ですね。
そんなモルモン教なのですが、私の住んでいる町にも、私の勤めるお葬式屋さんの地域にもモルモン教の教会はあるのです。
あるのですが…実は勤め始めてから一回も「モルモン教」での葬儀を行ったことがないんです。(幸福の科学と一緒で私だけじゃなくて勤めている事業所全体で一件もない)
同じキリスト教系のエホバの証人のお葬式は何度かあるのですが、モルモン教はお手伝いしたことがありません。
結構いろいろな地元にある宗派のマニュアルとかもあるのですが、そこにもモルモン教のものはありませんでした。
信者数は日本全体で約13万人とのことですので、そんなにお葬式も多くないのかもしれません。
ただ、今回は私自身を含む、私の勤めているお葬式屋さんでの実績が一件もないので、あくまでも実例に基づいておらず調べたことや聞いたことになってしまうのをご了承ください。
知り合いにモルモン教徒がいないので、エホバの証人のときと違い、完全にこれがリアル!とは言えないのが残念ですが、市内にモルモン教の教会もあることですし、近い内に内部の人たちに聞いてきたいと思います。
それでは「モルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)のお葬式って?香典はどうすればいい?どんな服を着ればいい?」を調べて纏めてみましたので御覧ください。
ところでモルモン教って簡単に言うとどんな宗教?
モルモン教は正式名称を末日聖徒イエス・キリスト教会といい、ジョセフ・スミス・ジュニアさんによって1830年に設立されたキリスト教系新宗教になります。
ここでは、教義などには詳しく触れませんが、主な特徴は聖書の他に「モルモン書」を使用することにあります。なので一般的にモルモン教と呼ばれるわけですね。
2010年8月現在、教会の公式発表では全世界に1500万人の会員を擁しているようです。
礼拝施設(教会)は日本国内には約340箇所あるようです。(Wikipediaより)
モルモン教のお葬式を行う場所
モルモン教のお葬式は、日本では、通夜、葬儀にあたるものを両方行うようです。海外(特にキリスト教圏)では通夜の概念がないので、葬儀にあたるもののみとなります。
モルモン教のお葬式を行う場所は、一般の葬儀場を使用することもあるそうですが、多くの場合は通夜にあたるものは自宅で、葬儀にあたるものはモルモン教の教会で執り行われるそうです。
ちなみに、私はもうすぐ3年目になりますが、葬儀場を使用するモルモン教の方を見たことがないです。
同じキリスト教でも、カトリックとプロテスタントは偶にですが入ることがあります。
モルモン教のお通夜お葬式に出るにはどうすればいいの?
上記にありますように、なんせ葬儀場を使用している所を見たことがないものですから、こちらに関しましては、もし葬儀場を使用した場合のキリスト教式の一般的な流れの説明とネットで調べた情報となります。細かい部分については、その葬儀場のスタッフに声をかけてもらえればと思います。
ご自宅でのお通夜の際は、お棺を前にしてお話されるだけのようで、特に仏式のような「お線香をあげる」などの宗教儀式はないようです。
お通夜に出る場合
まず初めに、式場内にある芳名カード(もしくは芳名帳)に記帳します。
それからお香典を出しますが、モルモン教ではお香典は必要ないようです。しかしながら、もし他の方が出していた時に困らないように「御花料」と書いたお香典をとりあえず持っていくだけ持っていくのが無難だと思います。
もしお通夜とお葬式の両方に参列される場合は、お葬式の日に出してもらえれば大丈夫です。
その後、お参りをします。
- 自宅でのお通夜の際は特に宗教儀式はなく、故人を偲ぶだけになります。
- 葬儀場でのお通夜は献花になると思いますので、係の案内に従って献花をします。
- 注意事項としては、仏教用語(ご冥福をお祈りします…など)を使用しないことと、故人に向かって手を合わせて拝む行為をしないことです。
作法手順は一般的なキリスト教の献花の流れと同じになると思います。
お別れの会(いわゆるお葬式)に出る場合
葬儀当日のお香典ですが、お通夜に出る場合でも書いたように、モルモン教ではお香典は必要ないようです。しかしながら、もし他の方が出していた時に困らないように「御花料」と書いたお香典をとりあえず持っていくだけ持っていくのが無難だと思います。
お別れの会(お葬式)の始まる前に出して下さい。お別れの会(お葬式)の開会前に、葬儀担当者から遺族親族だけでなく一般の方も含めた、その日の流れの説明などもありますので、開式15分ほど前に出せると慌てなくて済むし、葬儀社としても落ち着いた中で説明ができるのでお互いにベストです。
お別れの会の流れをざっくりと書くと
- 司会者よりその日の流れの案内
- ビショップ(導師)の入場
- 讃美歌
- 聖書朗読祈祷、説教
- 祈祷
- 弔辞
- 説教
- 閉会挨拶
- 親族の代表者より挨拶
- 献花
- 出棺
となります。
ただし、キリスト教でも教会ごとに多少違いがあります。モルモン教でも多少違いがあると思います。
参列される方は、案内に従って起立や着席、献花を行えば問題ないと思います。
モルモン教徒以外の参列者は、お祈り時、賛美歌時などは黙祷、黙読で大丈夫だと思います。
また、火葬は推奨されていないようですが、日本では火葬を行うようです。
当然ながら、49日の法要などはありません。
ちなみに、モルモン教のビショップ(監督)がいわゆる導師を務めるようです。
モルモン教のお葬式に参列する際の持ち物・服装は?
モルモン教のお葬式に参列する際の持ち物は特にないようです。
参列する際の服装ですが、ダークスーツやブラックスーツなどの一般的な喪服で大丈夫です。
また、モルモン教ではタバコはNGなので、タバコを吸われる方は先に吸ってから参列し、出来れば葬儀場や教会にはタバコを持ち込まないほうが良いと思います。
モルモン教のお葬式の弔電や香典は?
どうしても予定があって参列できないから弔電だけでも…とお考えの方、安心して下さい。式の途中で読んでもらえる時間がありますので、弔電を出される方は一般的な葬儀と同じような形で出されてはどうでしょうか。
香典の表書きは、御花料と記載していただければ大丈夫です。香典を包む袋は、白無地の包みを使って下さい。
蓮の絵柄が書いているものは仏教用なので使用しないように気をつけましょう。
馴染みのない宗派のお葬式に出席する時は
モルモン教のお葬式に出席する際は、上に書いたような事を注意すれば大丈夫です。
一部ではいろいろ記載されているようですが、実際は一般的なキリスト教式のお葬式と比べると、多少異なる点もありますが特に問題になるようなこともありませんでした。
注意すべき点は、葬儀を行う場所とお参りの作法で、後は一般的な常識を持って参列すれば問題ありません。特に、故人を拝む行為をしないように気をつけましょう。
やはり、馴染みのない宗派だと細かい作法や身なりなどで戸惑うことがあると思いますが、そのような疑問や分からないことがあった場合は、ご葬家のご意向なども葬儀社は事前に伺っておりますので、葬儀社へ聞いてもらえればお答えできると思います。
あなたが参列する際の参考になれば幸いです。