- 直葬・火葬式内容はどちらも一緒
- 世間の認知度は上がってきている
- 一日で済むため費用・負担が少ない
- おおよそ15万円前後
- 菩提寺、宗教によって出来ない事がある
- お別れ時間が非常に短い
こんにちは、葬儀屋2年目葬太郎です。
「一番安いお葬式ってどんなのだろう?」あなたもこう考えた事がありませんか?
最近はお葬式も簡素に挙げたいと考えている方が増えてきています。
また、老老介護や身寄りがない場合。兄弟が喪主になる場合や会ったことがないような親戚の喪主になる場合もあります。故人の近況もわからないまま喪主になってしまって、誰を呼べば良いのかわからないというお悩みもあるようです。
弔問に訪れる人も少ない場合など、どうしても普通のお葬式を執り行うと高く付いてしまう場合も増えてきました。
そこで、お葬式屋さんが教える一番簡素に安く執り行えるお葬式をまとめてみました。
法的に最低限しないといけないこと
まずは、お葬式より前に人が亡くなったら法的には何をしないといけないかをお話します。
日本では、医師などの死亡確認後、その時間から24時間以降(24時間以内ではありません)に遺体を火葬しなければなりません。
ですので、どうしても24時間以上安置する場所(病院では基本的に安置させてくれませんので病院以外)と故人の移動手段が必要になります。
(ちなみに火葬場で安置してくれるところもあるらしいのですが、私が働いているような都市部ではない田舎では、ほぼ出来ません。また亡くなる時間帯にもよるのですが火葬場は夜間は対応してもらえません。)
その間に、役所に必要事項を記入した死亡届と死亡診断書を提出し、火葬・埋葬許可証を受け取っておく必要もあります。
どうしても自分でお葬式を全てやりたいという場合以外は、基本的に葬儀屋を利用する方が良いと思っています。自分達でやりたいと考えている場合はこちらの記事を参考にしてみてください→もし、葬儀屋を使わずに自分たちだけでお葬式をやるにはどうしたらいいのか?葬儀屋を使うメリットは?
とりあえず、今回は「葬儀屋を利用した時に一番安いのは?」に的を絞ってお話を続けたいと思います。
故人の移動は自分でしてもよいのか
よく聞かれる質問なのですが、亡くなった方の遺体の搬送は葬儀社しか出来ないのか?というものがあります。
あなたももしかしたら、このキーワードでこのブログを読みに来てくれているかもしれません。
意外と多い質問でしたので、別ページで詳しくお話することにしました。詳しくはコチラの「現役葬儀屋が教える 故人は自分たちで移動していいの?遺体の搬送は葬儀屋しか出来ない?法的な問題は?」にまとめましたので、よかったら読んでみて下さい。
ちなみに結論から書くと(大変ですが)自分たちで移動してもOKです。
法的にしないといけないことで発生する内容
上でお話したとおり、法的にやらないといけないことをまとめてみました。ちなみにここでは「やらなくても法的には問題ないけど、最低限それはやったほうが良いよね」というものも含めています。
例えば、御遺体を24時間以上保管する必要があるので、ドライアイスなどの冷却処置や抗菌防臭処置などは法的にはやらなくてもいいですが、実際はやらないと故人様も遺族側もあまり望ましくないだろう結果になってしまいます。
ですので、葬儀屋からみてこれだけはやったほうが良い。と思える部分は含めています。
法的に行わないといけないことで発生する、亡くなった後~火葬までの内容は
- 病院から自宅など安置できる場所への移動
- 病院ではなく自宅などで亡くなった場合は御遺体の処置(穴を塞ぐ)
- 安置後の御遺体の抗菌防臭、冷却処置と納棺
- 死亡届の記入、提出、火葬・埋葬許可証の受け取り
- 火葬場の予約
- 火葬場への移動
- 火葬
以上になります。
法的にしないといけないことだけを葬儀屋に依頼するのが一番安い
ということで、タイトルの通り、まとめですが一番安いお葬式というのは上で書いた事のみを行うお葬式になります。
これが所謂、直葬や火葬式と言われている内容になります。
ちなみに葬儀屋の直葬、火葬式はこれらにお別れ時の飾りや焼香、故人を寝かせる布団や棺の代金、お別れの花束などが含まれていることが多いです。
これらだけ行えば、おおよそ15万円~20万円+火葬料金0円~数万円(各市町村で異なる)でお葬式が出来ます。
これが葬式屋でお葬式を行う一番安いプランです。
これが良いか悪いかは個人個人の事情もあるのでここでは何も言いません。
ただ一つだけ注意事項があるので気をつけて下さい。
注意点 寺院にお経を依頼する場合
直葬、火葬式で無宗教なら特に問題なく葬儀屋も依頼を受けますが「直葬が良いけど檀家になっているお寺があるので、お寺にお経をあげて欲しい。さらにその後、そのお寺にあるお墓に埋葬したい。」という場合があります。
この場合は注意が必要です。あなたがもし今後直葬や火葬式を希望している場合は、先に調べておいたほうが間違いなく良いです。
というのも、お寺にお経を依頼した段階で、直葬・火葬式だと断られる場合や、普通のお葬式(通夜、告別式があるもの)に変更しなさい。と言われることがあります。
「えっ、まさか…。だって執り行うのは私達なのに何でそんなこと…」
と思うのも無理ありませんが、事実そういう事例を何例も見ています。
これを聞いて思う所があるとは思いますし、私自身も思うところはありますが、これがお葬式のリアルなのです。
なので、もしどこかのお寺の檀家になっているなら予め確認しておいて損はありません。それとなく「もし、こういうのにしたら住職は来てくれますか?」みたいな感じでやんわりと聞いておきましょう。
いざという時になってからでは時間もないので大変です。
ちなみに、どこかのお寺の檀家じゃないけどお坊さんにお経は唱えて欲しい。でも今後もどこかのお寺に属するつもりはない場合は、葬儀屋にそういうお寺を紹介して下さい。と頼むかネットでお坊さんを頼むサービスがあるのでそちらを利用するほうがオススメです。
そういうサービスで来るお坊さんは、直葬・火葬式でも断ることはありませんし、特に檀家にならないとお経はあげません。とか言われることもないです。
直葬・火葬式のメリット、デメリット
メリットはやはり、金銭的、日数的な負担が少ないこと。これに尽きます。
デメリットは、もし親族や身内がいる場合、必ずしも理解されない場合があること。
菩提寺(檀家になっているお寺)がある場合、お寺がやってくれない可能性があること。
お別れの時間が非常に短い(おおよそ30分程度)のため、後でもう少しお別れの時間が欲しかった。と思ってもどうしようもないこと。
また、葬儀屋に御遺体を安置している場合、葬儀屋の人的な都合や部屋の使用の具合で、安置している故人にいつでも会えるとは限らないこと。(最悪出棺前のお別れ時にしか会えないこともある)
こんなところだと思います。
葬儀屋でお葬式を行う場合の一番安いプランについてこれまでお話してきましたがいかがだったでしょうか?
一番安いのはこのプランですが、あなたの都合に応じてここを追加して欲しい。とか、やっぱり告別式だけはしたい。などいろいろ考えて見て下さい。
そして「こうすることは出来ないだろうか?」と葬儀屋に相談してみて下さい。
このブログを参考にしてもらっていろいろとイメージして、予算とやりたいことを明確にするお手伝いが出来たら幸いです。